はじめに
SNSや動画サイトでは「痩せる」ための情報が溢れています。
「もっと細くなりたい」「美しい体型を手に入れたい」と思う女性が多い一方で、無理なダイエットや痩せすぎは、かえって健康を損ねるリスクがあることも忘れてはいけません。
特に、体脂肪率が低すぎると、女性の体には「生理がこない」という無月経が起こる可能性が高まります。
これはホルモンバランスが崩れるサインでもあり、健康に悪影響を及ぼすことがあります。ですから、理想の体型を目指すときも、ダイエットの方法や体脂肪率には注意が必要です。
今回のコラムでは、体脂肪と生理の関係について、無理なく健康的なダイエットを考えるためのポイントをお伝えします。
体脂肪とは?
体脂肪とは、体に蓄えられた脂肪のことで主に脂肪細胞に貯えられています。
脂肪細胞は体の機能を正常に保つために必要なホルモンを作り出しています。
女性にとっての体脂肪は、生理の維持や妊娠、出産などに不可欠なものです。
その他にも、体温を維持したり、エネルギーの貯蔵などの重要な役割を担っています。
理想的な体脂肪率とは?
体重に対する脂肪の割合を「体脂肪率」という数字で表します。
体脂肪率は、高すぎても低すぎても健康リスクが高まりますので、以下の体脂肪率を目安にしましょう。
- 女性:20〜29%
- 男性:10〜19%
女性の場合、体脂肪率が20%未満になると「痩せ型」。
30〜35%は「軽肥満型」、35%以上は「肥満型」に分類されます。
体脂肪率が測定できる家庭用体重計もありますので、ご自身の体脂肪率を日頃から把握しておきましょう。
体脂肪率が低いと生理が止まる?
女性の体脂肪率が20%を下回ると、生理が止まるリスクが高くなると言われています。
具体的には、体脂肪率が15%になると約半分の人が無月経(生理が来なくなる状態)になり、10%以下になるとほとんどの人が無月経になるとされています。
そのため、たとえ痩せたいと思っても、体脂肪率は20%以上を目安に保つよう心がけることが大切です。
生理が止まる原因
皮下脂肪と女性ホルモンは密接な関係があり、体脂肪率が減ると脳は生命の危機と判断します。
すると、まずは命に関わらない生理機能からストップします。生理不順はそれくらい体が危険な状態と感じていることを理解しておきましょう。
体脂肪率が低いと起きるトラブル
体脂肪が20%以下になると生理不順だけでなく様々な不調を引き起こします。
老けやすくなる
体脂肪の減らしすぎは、女性ホルモンの低下を引き起こします。
女性ホルモンは、肌のハリや艶、健康な髪の毛をつくるホルモンですので、肌や髪の毛の老化を早めてしまいます。
冷え性
脂肪には、体から熱が逃げないようにする保温効果があります。
脂肪が多い人は体内の熱が逃げにくく、反対に脂肪が少ないと熱は放出され体が冷えやすくなります。
痩せ型の人が冷え性になりやすいのはこのためです。
免疫低下
体脂肪が少なく、体温が下がると免疫力が低下します。
体温が1℃下がると免疫力が30%下がると言われ、反対に1℃上がると免疫力は5〜6倍も上がると言われています。
不妊
体脂肪率が低く、月経異常を引き起こすと、排卵が不安定になり妊娠しにくい体になります。
すぐに、妊娠を考えていなくても一度不安定になった生理周期を正常に戻すことは大変なことです。“まだ大丈夫“と軽視せずに、若いうちから、体脂肪率を基準値内にキープし、生理周期を安定させることが大切です。
無理のないダイエットを
極端なダイエットで短期間に体重や体脂肪を減らすと、月経不順、無排卵、無月経の原因に。
身体に負担をかけないためにも、ダイエットは無理なく長期間継続できる方法を選ぶことが大切です。
リバウンドせず健康的に痩せるためには、1ヶ月に1.2kg程度の減量が目安とされています。
運動を取り入れ、極端に食事を減らすことは避け、健康的なダイエットをするようにしましょう。
さいごに
体脂肪と聞くと「健康や美容の大敵」というイメージがあるかもしれませんが、実は女性ホルモンの働きを支え、体を健康に保つためには欠かせないものです。
美しい体型を目指す気持ちは大切ですが、体脂肪率が20%以下になる状態が続くと、生理が止まる「無月経」を引き起こすリスクが高くなります。
将来の自分のためにも、バランスの取れた栄養を意識し、体脂肪率も健康的な範囲でキープすることを心がけていきましょう。
健康で輝く自分を保つために、無理のない美しさを目指してくださいね。
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