はじめに
毎月の生理中、特に量が多い2〜3日目に、経血にレバーのような塊が混ざることがありませんか?
経血の状態や量を他人と比較することは難しく、「自分は正常なのか」と不安になることもあるでしょう。
このコラムでは、経血に血の塊が混ざる原因や病気との関係について解説します。
病院を受診するかどうかの目安にもなるので、ご自身の生理と照らし合わせて参考にしてください。
経血とレバー状の塊
経血は、不要になった子宮内膜が剥がれ落ちて血液とともに排出されるものです。
通常は、体内で経血が液状になるように「酵素」が働きますが、子宮内膜が多すぎると酵素の処理が追いつかず、血の塊が出てしまうことがあります。
この塊は「コアグラ」と呼ばれます。
少量の小さな塊が混じる程度であれば心配いりませんが、大きな血の塊が頻繁に出る場合は、何らかの病気が隠れている可能性があります。
正常範囲の血の塊
- 大きさが1cm以下
- 指で押しても潰れない
注意が必要な血の塊
- 大きさが1cm以上
- 指で押すと潰れる
- 頻繁に血の塊が排出される
レバーの様な塊が出る原因
経血に血の塊が混ざる原因には、生活習慣の影響や病気が関与している場合があります。
エストロゲンの分泌量が多い
女性ホルモン「エストロゲン」は子宮内膜を厚くする働きがあります。
エストロゲンの分泌量が多いと、子宮内膜が厚くなりすぎ、酵素が処理しきれずに血の塊が出やすくなります。特に20〜30代はエストロゲンの分泌が多い時期なので、少量の血の塊が出ることは珍しくありません。
子宮内の血流が悪い
身体が冷えることで、子宮内の血流が悪くなり、血液がドロドロになりやすくなります。
冷たい飲み物の摂取、運動不足、湯船に浸からない習慣などが血流を悪化させる原因です。夏場は問題がなくても、秋冬になると血の塊が出る場合、身体の冷えが原因かもしれません。冷えはホルモンバランスを乱し、経血に塊が混じりやすくなるので、特に寒い時期には体を温めることが大切です。
会陰や下腹部をオイルでマッサージし血行を促したり、腹巻きを付けて日頃から温めることをオススメします。
過多月経
経血量が非常に多く、大きな血の塊がたくさん排出される場合、過多月経が疑われます。
【症状】
- ナプキンを2時間以内に交換する必要がある
- 生理期間が7日以上続く
- 1cm以上の血の塊が出る
- 昼間でも夜用ナプキンを使用するほど経血量が多い
- 貧血になりやすいなど
過多月経の原因は、病気の場合とそうでない場合があります。
「病気」の場合は、子宮筋腫や子宮内ポリープ、子宮筋腫などが原因となることがあり、特に30代の女性に多い傾向があります。
その他、女性ホルモンの異常により過多月経になることがあります。
主な原因となるのが黄体機能不全や無排卵性周期症などです。これらは10代〜20代の月経歴の短い年代と、40代後半からの閉経の近い層に多くみられます。
ストレスや生活習慣の変化から、一時的に経血の量が増えることもありますが、過多月経の症状が長引く場合は、病院で検査をする様にしましょう。
さいごに
経血に混ざる血の塊は、たまに少量出るくらいであれば、特に問題はありません。
しかし、過多月経の症状に当てはまる場合や、大きな塊が頻繁に排出されるときは病気が隠れていることがありますので婦人科を受診するようにしましょう。
生理は人と比べることが難しいですが、「いつもと違う」症状が出た時は、受診のサインにもなります。
異変を見逃さないためにも、毎月の自分の生理の状態を把握して、身体のちょっとした変化に気づけるようにしておきましょう。
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