はじめに
立冬もすぎて、少しずつ冬の気配が近づいてきました。
寒さとともに、「手足が冷たい」「なんとなくだるい」そんな不調を感じる方も増えてきます。
こうした“冷え”の背景には、貧血が隠れていることも。
今回は、「貧血」と「冷え性」の関係と、やさしく整えるセルフケアをご紹介します。
「貧血」とは?
貧血とは、体の中の鉄分が不足して、ヘモグロビン(酸素を運ぶ成分)が足りなくなる状態のこと。
ヘモグロビンが減ると、体に酸素や栄養が十分に行き渡らなくなり、「疲れやすい」「顔色が悪い」「手足が冷える」などの不調があらわれやすくなります。
つまり、細胞が“酸素不足”になってしまっている状態。
全身のめぐりが滞り、体がだるく感じたり、冷えにつながります。
貧血の症状とは?
冷えや不調の背景に、鉄分不足がひそんでいることもあります。
まずは、日々の体調をふりかえってみましょう。
セルフチェック
- 朝起きてもだるさが抜けない
- 立ち上がったときにふわっとする
- 顔色が青白い/くすんで見える
- 下まぶたの裏が白っぽい
- 手足の冷えがなかなか治らない
- 爪が割れやすい、ツヤがない
- 髪の毛がパサつく・抜けやすい
- 氷を食べたくなることがある
- イライラしたり、集中力が続かない
3つ以上あてはまる方は、鉄分不足のサインかもしれません。
女性に「貧血」が多いのは?
男性と比べて、女性は貧血になりやすいと言われています。
その背景には、月経や生活習慣など、女性特有の要因がいくつかあります。
- 月経による鉄分の流出
- 食生活の乱れやダイエット
- 鉄は吸収されにくい栄養素
- 自覚しにくく、慢性化しやすい
月経による鉄分の流出
女性は、月経のある時期に、毎月の出血によって一定量の鉄分を失っています。
特に経血量が多い方は、それだけで1日分の必要量を超える鉄が失われることも。
気づかないうちに、鉄不足が進んでいるケースも少なくありません。
食生活の乱れやダイエット
忙しさや偏った食事、ダイエットの影響で、そもそもの食事量が少なく鉄分が十分に摂れない日が続くことも。
無理な食事制限は、貧血の原因になることがあります。
鉄は吸収されにくい栄養素
鉄分は、そもそも体に吸収されにくい栄養素。
ちょっとした食べ合わせなどで、吸収率が大きく変わってきます。
自覚しにくく、慢性化しやすい
「なんとなく疲れる」「顔色が悪い」など、“軽い不調”として見逃されやすく、気づいたときには慢性化していることも。
冷えと貧血の関係
貧血は、体に酸素を運ぶヘモグロビンが不足している状態。
酸素が足りなくなると、体のすみずみにエネルギーや熱が届きにくくなります。
- 酸素不足になる
- 体温をつくる力が落ちる
- 血流が悪くなる
酸素不足になる
ヘモグロビンが少ないと、体中に酸素が届かなくなり、細胞が“エネルギー不足”の状態に。
体温をつくる力が落ちる
酸素が足りないと、体の代謝(=熱をつくる力)がダウン。体が温まらず、全体が冷えやすくなります。
血流が悪くなる
ヘモグロビンが減ると、血液がドロドロしやすくなり、手足の先まで血が届きにくくなってしまいます。
普段から疲れやすさや「末端の冷え」を感じている方は、貧血が関係しているかもしれません。
今日からできる!貧血セルフケアのヒント
鉄分をしっかりとる
鉄分には「ヘム鉄」(吸収率15〜35%)と、「非ヘム鉄」 (吸収率2〜20%)があります。
- ヘム鉄(動物性)レバー、赤身肉、まぐろ、かつお、あさり、など
- 非ヘム鉄(植物性)ほうれん草、ひじき、小松菜、大豆 、など
どちらもバランスよく取り入れつつ、できればヘム鉄を意識して摂れると◎
吸収率の低い非ヘム鉄は、食べ合わせで吸収率がUPします。
非ヘム鉄は、ビタミンCやたんぱく質と一緒に
非ヘム鉄は、ビタミンC、動物性たんぱく質と一緒にとることで、吸収率がアップします。
- ビタミンC豊富:赤ピーマン、ブロッコリー、じゃがいも、にんじん、キャベツ、レモンなど
- たんぱく質豊富:鶏肉、豚肉、牛肉、鮭、鯖、卵、豆類、チーズなど 、など
例えば、
- ほうれん草+ブロッコリー&鶏むね肉
- ひじき+にんじん&大豆
このように、ビタミンC&たんぱく質を組み合わせることで、鉄の吸収率もぐんとアップします。
※お茶・コーヒー・紅茶はタンニンが鉄をブロックするため食後30分あけるのが◎
睡眠・ストレスケアも大切に
睡眠不足やストレスが続くと、鉄の吸収や代謝にも影響が出やすくなります。
意識的に“休む”時間をつくることも、とても大事なことです。
さいごに
冷えやすさの背景には、「貧血」がかくれていることがあります。
とくに月経のある女性は、毎月の出血によって鉄分が不足しやすく、知らないうちに「内側の冷え」が進んでしまうことも。
鉄分をしっかりとって、代謝をととのえ、“自分で自分を温める力”を育てていくこと。
それが、冬の不調にゆるやかに備えるセルフケアになります。
できることから少しずつ、冷えにくい体を育てていきましょう。
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本記事は内容・効果などを保証するものではありませんので、予めご了承ください。
【参考記事】
冷え症にも関係する鉄分不足! 貧血の方向け温活フーズ - 薬膳 - 養生のすすめ - 漢方通信 - ヘルスケア製品情報サイト
女性の悩みの多くは「鉄不足」が原因です | 横浜弘明寺呼吸器内科クリニック健康情報局
鉄分不足度チェック|大正健康ナビ|大正製薬