心も体も優れないPMSに。症状別アロマオイルのすすめ

はじめに

PMS(月経前症候群)は、生理の3~10日前にイライラや不安などの精神的な症状や、むくみやお腹の張りといった身体的な不調が現れることがあります。
日本では、月経のある女性の約70~80%が、月経前に何らかの症状を経験していると言われています。

PMSの治療法としては、ピルや漢方、生活習慣の改善など、さまざまな方法が病院で提案されています。しかし、もし副作用が少なく、心地よく続けられるアロマセラピーでPMS対策ができたらどうでしょうか。
好きな香りを楽しみながら、不調を和らげることができるかもしれません。

そこで今回は、PMSの症状別におすすめのアロマオイルをご紹介します。ご自宅で手軽に取り入れられる方法もお伝えしますので、ぜひ試してみてください。

PMSとアロマセラピー

日本で行われた女子学生17人を対象とした試験では、ラベンダーを使ったアロマセラピーが心を落ち着かせ、PMSによる精神的な症状を和らげる効果があることがわかりました。この結果から、精油がPMS症状の緩和に役立つ可能性が期待されています。※1

心の不調におすすめの精油

イライラ、不眠

ラベンダー

副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせる効果があります。
イライラして神経が高ぶっているとき、ラベンダーの香りが気持ちを落ち着かせてくれます。また、睡眠が浅くなったり不眠の症状がある方にもおすすめのアロマです。

カモミールローマン

優しいフローラルの香りと、ほのかにりんごを思わせるフルーティな香りが特徴のカモミールローマン。
鎮静作用があり、緊張やイライラを落ち着かせてくれます。リラックス作用による安眠も期待できるでしょう。

無気力

レモン

爽やかなレモンの香りは、頭をスッキリさせ、気分を軽やかにしてくれます。
明るく元気な気持ちに導いてくれるので、リフレッシュ効果もあり、やる気や集中力の向上にも役立ちます。

憂鬱、不安感

オレンジスイート

柑橘系のオレンジスイートは、爽やかさの中に温かみのある甘い香りが特徴です。
不安やストレス、憂鬱な気分を和らげ、前向きな気持ちに切り替える効果が期待されています。

体の不調におすすめの精油

むくみ

ジュニパーベリー

温かみを感じるウッディな香りが特徴のジュニパーベリーはむくみ軽減の代表的な精油です。
リンパの流れを良くし、体に溜まった余計な水分を排出することでデトックス効果が期待できます。

過食

グレープフルーツ

食欲を抑える効果があることで有名なグレープフルーツの精油は、PMSで過食しがちな方にぴったりの香りです。
代謝アップや脂肪燃焼促進などの作用にも期待できますので、食べすぎてしまった後にもおすすめです。

バニラ

バニラの甘い香りを嗅ぐことで、脳に「甘いものを食べている」と錯覚させ、間食を制御するのに役立ちます。
特に生理前に甘いものが食べたくなる方におすすめなのがバニラの精油です。

お腹の張り

マジョラムスイート

ほんのり甘くスパイシーな香りが特徴で、緊張やストレスの緩和に役立ちます。
特に、緊張をほぐして腸のこわばりを和らげる効果があるため、お腹の張りが気になるときにおすすめです。

ペパーミント

清涼感のあるスッキリとした香りが特徴のペパーミント。含まれるメントールには消化促進作用があり、胃腸の調子を整え、腸内ガスの改善にも効果的です。

※精油の使用は医療機関での治療とは異なるため、PMSの重い症状が続く方は、婦人科で相談をするようにしましょう。

アロマオイル(精油)の選び方

アロマオイルはさまざまな種類があり、中にはオイルや水で薄められたものや人工的なものも含まれています。そのため、品質には注意が必要です。

「100%植物抽出の精油」を購入する際は、以下のポイントを確認しましょう。

  • 遮光瓶に入っていること
  • 植物の学名が記載されていること
  • 抽出部位と抽出方法が明記されていること
  • 「精油」または「エッセンシャルオイル」と書かれていること

日常にアロマを取り入れる方法

◎芳香浴 精油を拡散して香りを楽しむ方法です。

ティッシュ、ハンカチ

ハンカチやティッシュに精油を1〜2滴垂らすだけで芳香浴を楽しめます。
枕元やデスクに置いたり、精油を含ませたハンカチを持ち歩けば、外出先や電車の中でも手軽にアロマを感じることができます。

コップ

コップにお湯(70〜80度)を入れ精油を1〜4滴垂らします。
コップから立ち上がる蒸気とともに香りを吸い込むことで芳香浴を楽しむことができます。

超音波式アロマディフューザー

部屋全体に精油を拡散して香りを楽しめるのがディフューザーを使用した芳香浴です。
ミスト化された精油が広がっていく様子を目で楽しめるのも特徴です。

精油の注意点

  1. 原液で使用しない
  2. 飲まない
  3. 火気に注意

1.原液で使用しない

精油は原液では刺激が強いため、希釈して使用するようにしましょう。
誤って精油の原液が皮膚についた場合は、すぐに流水で洗ってください。

2.飲まない

精油はたった一滴であったとしても、作用が強力なものや毒性を示すものもあります。
自己判断で精油を飲むことは危険です。口に入れないように注意しましょう。

3.火気に注意

精油は可燃性ですので火気には十分に注意しましょう。

さいごに

つらいPMSの症状におすすめの精油と、手軽に使える方法をご紹介しました。PMSの症状は毎月変わることもあるので、その時々の症状に合わせて精油を選んでみてくださいね。

自然の恵みを活かして、心も体も健やかな毎日を送りましょう。

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