更年期の肌悩みを解決!エストロゲン減少による肌の変化と対策を知る

はじめに

閉経前の5年間と、閉経後の5年間を併せた10年間を更年期と言います。
この期間は心身でさまざまな変化が起こり、肌の乾燥や粘膜のトラブルで悩む方も多くいらっしゃいます。

本日のコラムでは、更年期の肌悩みの対策についてお伝えしていきます。
更年期は女性なら誰もが経験する期間ですので、まだ先の方も、知ることで将来に備えましょう。

更年期に起こりやすい肌トラブルと原因とは?

更年期の肌トラブルの原因は、女性ホルモンのエストロゲンが減少することで起こると考えられています。

エストロゲンには潤いを保つ働きがあり、肌のハリや弾力を保ち、みずみずしい印象を与えます。
このエストロゲンが急激に減少することで、ハリや弾力を保つコラーゲンなどが減り皮膚の水分量も低下し、乾燥を引き起こします。
また、エストロゲンは粘膜を守る働きもあるため、肌だけでなく、目、鼻、口、膣粘膜など体全体が乾きやすくなります。

更年期に起こりやすい肌トラブル

お顔の肌トラブル

  • 乾燥
  • コラーゲンの減少
  • シワやシミの増加

粘膜のトラブル

  • ドライマウス
  • デリケートゾーンの乾燥

更年期に取り入れたいフェイスケア

エストロゲンの減少は、乾燥、たるみ、しみの増加に繋がります。
それぞれに有効な成分と効果をお伝えしていきますので、ぜひ化粧品選びの参考にしてみてください。

①水分を補うケアー乾燥

みずみずしいお肌をキープするためには、今まで以上に潤いを与えることが大切です。
化粧水を選ぶ際には、保湿力の高い以下が配合されているものがおすすめです。

ヒアルロン酸

1gでおよそ6Lもの水分保持力があり、みずみずしい肌に導きます。

コラーゲン

肌にハリを与えるとともに、水分を抱え込む働きがあります。
化粧品には肌に浸透しやすくするため、分子を小さくした「加水分解コラーゲン」が多く使われています。

セラミド

肌を外部から守る「バリア機能」として働く高保湿成分です。

②ハリ・弾力を高めるケアーたるみ

コラーゲンが減少することで、ほうれい線やフェイスラインのもたつきが気になるようになります。
顔全体が下がりやすくなるため、化粧品を選ぶ際は、ハリ不足やたるみに効果的な成分が含まれているかチェックしましょう。

レチノール

皮膚の表面に吸収され、真皮でコラーゲンの生成を促進することで、肌のハリを高め、シワやたるみを軽減します。

ナイアシンアミド

皮膚バリアを強化し、真皮でコラーゲン合成を促進することで、肌のハリをサポートし、シワを改善します。

ビタミンC誘導体

シワやたるみを防ぎ、透明感のある肌へ導きます。

③しみケア、メラニン対策ーしみ

エストロゲンは肌のターンオーバーも乱し、シミの原因のメラニンが肌内部に残りやすくなります。
シミに有効な成分を取り入れていきましょう。また、通年のしみ対策として、UVクリームやサングラスなどで紫外線を浴びない対策をすることも大切です。

トラネキサム酸

メラノサイトの活性化を抑えることで、結果的にメラニンの生成を抑えます。

コウジ酸

メラニンを生成するチロシナーゼの働きを抑える働きがあります。

リノール酸S

チロシナーゼを分解することで、メラニンの生成を抑えます。
また、肌のターンオーバーを促すことでメラニンの排出をサポートします。

更年期に取り入れたい粘膜ケア

エストロゲンは粘膜も乾燥させ、さまざまな不調を引き起こします。
粘膜が弱るとバリア機能が衰え症状を悪化させますので、強い粘膜を守っていきましょう。

食品で粘膜を守る

ムチン(粘膜の素)の生成を高め、体の中から潤いを与えると言われているのが「β-グルガン」という食物繊維の一種です。椎茸や舞茸などのキノコ類、海藻などに多く含まれます。
また「オメガ3」と呼ばれる良質な油も、粘膜強化にもつながります。青魚やえごま油、亜麻仁油などに豊富に含まれますので、粘膜の不調を感じた時には積極的に摂取していきましょう。

粘膜トラブルの対策

①ドライマウス

ドライマウスは唾液が出にくくなることで起こります。エストロゲンの減少により自律神経の不調が起こり唾液の分泌にも影響していると考えられます。
ドライマウスは口臭の原因になることや、歯周病のリスクも高くなりますので、早めに歯科を受診し、自宅でも出来る対策もしていきましょう。

対策 1

  • こまめな水分補給をする
    口が乾く前に水分補給をこまめにしていきましょう。

対策 2

  • しっかり噛める口内環境を整える
    食事の際はよく噛み唾液をしっかりと出させることも大切です。そのため、虫歯や歯周病などがあれば早めに治療し、しっかり噛める環境を整えましょう。

対策 3

  • 唾液腺をマッサージする
    両あごの下、ちょうど親知らずが生えるあたりに顎下腺があり、そこをマッサージすることで、唾液が分泌され、口の中が潤ってきます。お風呂上がりの血行が良くなっているときに行うと効果的です。

②デリケートゾーンの乾燥

デリケートゾーンの乾燥も更年期に起こりやすいトラブルの一つです。
エストロゲンの分泌が少なくなると、膣壁が薄くなります。その結果、乾燥し弾力が低下した膣は今まで以上に傷つくやすく、痒みやかぶれを引き起こします。

対策 1

  • 正しく洗浄する
    ボディーソープや石鹸は洗浄力が強く、デリケートゾーンの乾燥を悪化させる原因になります。
    また強い洗浄力で良い菌まで洗い流し、膣を守るバリア機能を低下させてしまいますので、専用のソープを使用して優しく洗うことが大切です。

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対策 2

  • 正しい保湿をする
    粘膜が乾燥したデリケートゾーンは、刺激に敏感になり、痒みやかぶれを引き起こします。
    皮膚のバリア機能を高め、みずみずしい肌を保つ為にも、保湿を習慣にするようにしましょう。

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さいごに

更年期には、女性ホルモンのエストロゲンの減少が、肌の老化や粘膜のトラブルに影響を及ぼします。
更年期の肌トラブルには十分なセルフケアで対策をしていきましょう。
毎日のケアがいつまでも健康なお肌を守ることに繋がっていきます。

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