幸せホルモンは整えられる?脳がよろこぶ「ドーパミン」と「βエンドルフィン」の話

はじめに

前回のコラムでは、「セロトニン」や「オキシトシン」といった、心を落ち着けてくれる“幸せホルモン”をご紹介しました。

今回は、それとは少しタイプの違う「ドーパミン」と「βエンドルフィン」について。

この2つも“幸せホルモン”と呼ばれますが、どちらかというと“やる気や快感、テンションを高める”働きがあるのが特徴です。

ちょっとしたモチベーションアップや、達成感・感動など、心が高まる瞬間に関わるのがこの2つ。
うまく働いてくれると、日々の中に「楽しさ」や「充実感」がぐっと増えていきます。

落ち着きをくれるホルモンと、気分を上げてくれるホルモン。
どちらもバランスよく整えていくことが、心地よく健やかな毎日につながります。

ドーパミンとは?

ドーパミンは、「やる気」や「快感」、「達成感」などに関わる、脳内の神経伝達物質のひとつです。

脳の“報酬系”と呼ばれる仕組みに深く関わっていて、「うれしい」「楽しい」と感じたときや、「もっとがんばりたい」と前向きな気持ちになったときに分泌されます。

もともとは、食べ物を見つけたり、生きるうえで必要なものを得られたときに分泌される、「生き延びるためのホルモン」として働いてきました。
そのため、ドーパミンは“ごほうびホルモン”とも呼ばれています。

現代では、仕事や趣味、恋愛、SNSなど、さまざまな場面でドーパミンが関係しています。
私たちが「何かを好きになる」「楽しいと感じる」「やる気がわいてくる」といった瞬間には、ドーパミンの働きがあるのです。

ドーパミンを出すためには?

ドーパミンは、“快感”や“報酬”に関わるホルモン。
そのため、「うれしい」「楽しい」「達成できた」と感じられるような行動や体験を通して、自然に分泌されます。

  • 小さな成功体験を重ねる
  • ワクワクする目標を立てる
  • 運動をする
  • 好きな音楽を聴く

小さな成功体験を重ねる

「できた!」という実感は、ドーパミンを刺激します。

毎日やっていることだと慣れてしまって、脳が“ごほうび”として感じにくくなることも。
“ちょっと新しいこと”や“後回しにしていたこと”にチャレンジしてみるのが効果的です。

たとえば、
・数分だけストレッチをする
・5分だけ掃除してみる
・花を飾ってみる
など、どんな小さなことでもOK!
“できた!”のプチ達成感が、脳にうれしい刺激を届けてくれます。

ワクワクする目標を立てる

「やってみたいこと」「行ってみたい場所」など、自分の“ワクワク”があると、脳はその“ごほうび”に向かって自然とドーパミンを出しやすくなります。

ポイントは、“誰かのため”よりも、“自分が心からやりたい”と思えることを選ぶこと。

自分の“ワクワク”を探す時間は、「心から自分が楽しいと思えることって、なんだろう?」と見つめ直すきっかけにもなります。あせらず、楽しみながら探してみましょう。

運動をする

リズミカルな運動(ウォーキング、ダンス、軽いランニングなど)は、ドーパミンの分泌を促すことがわかっています。

無理のないペースで、気持ちよく動いてみましょう。

好きな音楽を聴く

お気に入りの音楽にも、ドーパミンを刺激する効果があります。

“テンションが上がる曲”や“気分が乗ってくる曲”を味方にするのもひとつの方法。
泣けるバラードよりも、アップテンポな曲や疾走感のある曲の方が効果的と言われています。

ドーパミン依存には注意

ドーパミンは「快感」に関わるホルモンですが、強い刺激に偏ると、「もっともっと…」と過剰に求めてしまうこともあります。

  • SNSでの“いいね”が気になってしまう
  • 買い物や食事、アルコールなどに依存してしまう
  • 目標達成だけが目的になり、常に焦ってしまう

このように、ごほうびを得ることそのものが「目的化」してしまうと、心も体も疲れてしまいます。

大切なのは、“質”と“方向性”。
「これはほんとうに自分にとって必要なごほうびか?」「偏っていないか?」
ときどき客観的な視点で見つめ直すことで、ドーパミンとの付き合い方も、より健やかになります。

βエンドルフィンとは?

脳内で分泌される「快感ホルモン」のひとつで、心地よさや幸福感、鎮痛作用などの働きがあります。
強いストレスや痛みを感じたときにも分泌されることから、「脳内モルヒネ」と呼ばれることも。

幸福ホルモン4種類の中でも、βエンドルフィンは“陶酔感”や“恍惚感”をもたらすタイプ。
ランナーズハイで感じる高揚感や、痛みを忘れるほどの強烈な多幸感を生み出します。

βエンドルフィンが出やすいシーン

  • 運動(すこしキツいくらい)
  • “やりきった感”を味わう
  • 性的なコミュニケーション
  • 好きなことに没頭する時間

運動(すこしキツいくらい)

ランナーズハイで知られるように、βエンドルフィンはある程度きつめの運動で分泌されやすくなります。

とはいえ、本格的なトレーニングじゃなくてもOK。
たとえば、汗ばむくらいの有酸素運動やダンスでも、分泌されます。

“やりきった感”を味わう

達成感や、緊張からの解放も、βエンドルフィンを分泌させるスイッチに。

プレッシャーのある仕事や発表を乗り切ったときに、ふわっと軽くなるような感覚も、このホルモンの働きが関係しています。

性的なコミュニケーション

大切な人との触れ合いのあと、脳内ではβエンドルフィンがたっぷり分泌されるとされ、強い快感や陶酔感につながります。

心と身体のこわばりがふわっとほどけて、深い癒しに包まれるような感覚をもたらしてくれることも。

好きなことに没頭する時間

音楽、絵、ダンス、コンサート、映画、美しい景色を見て感動するなど、心が震えるような瞬間にもβエンドルフィンは出ます。

「好き」の純度が高いほど、深い幸福感に包まれることも。

4つの幸せホルモンまとめ

ドーパミン

達成感ややる気を感じたときに分泌されるホルモン。
→ 目標を立てて進めたり、「できた!」を味わうことでUP!

βエンドルフィン

快感や多幸感をもたらすホルモン。
→ 少しきつめの運動や、心がふるえるような感動体験で分泌されやすくなります。

オキシトシン

人とのつながりや愛情、安心感に関わるホルモン。
→ ハグや会話、信頼する人と過ごす時間で自然にUP!

セロトニン

心と身体のバランスを整える“安定”のホルモン。
→ 太陽の光を浴びる、リズム運動、深呼吸などで整いやすくなります。

さいごに

ドーパミン、βエンドルフィン、オキシトシン、セロトニン。
それぞれが少しずつ違うかたちで、私たちの「幸せ」を支えてくれています。

やる気や高揚感、安心、癒し──
どれも、日々をあたたかく彩る大切な感覚です。

好きなことに夢中になったり、ちいさな達成感を味わったり。
そんな時間の中で、幸せホルモンが自然と育まれていきますように。

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